患者さんが不安なく主体的に医療を選択するためにはどうしたら良いか

初めまして、看護師×FPとしてフリーランスで働く細川です。

今回は、私の活動内容や今後の目標とともに、どうしてこの仕事を始めたのかという経緯をお話しします。

ご興味ある方は最後まで、ぜひ。

看護師人生を振り返る

看護師人生の基礎を作った病院

私は九州の大学を卒業後、上京し東京のCICU病棟(心臓疾患集中治療室)に勤めました。

大学の実習中、心臓血管外科・内科で働く素敵な看護師さんと力強く生きていく患者さんに出会い、私も「人間の根幹である心臓を勉強したい」と思ったのがきっかけです。

いくら心臓血管”内科”と言っても、集中治療室での働きはそれはそれは大変で、責任感の重圧に何度も潰されそうになりました。ただ、ここでの学びが看護師人生の基礎を作ったと言っても過言でないほど、隅から隅まで教えていただいたのも事実です。

そして、涙と緊張と楽しさ溢れるこの刺激を追い求め、その後の人生奔走することになるのです。

患者さんを地域に送り出す方法を学ぶ

東京のお気に入りは東京駅 季節で変わる景色が美しい~

集中治療室はどこか閉鎖的な雰囲気があります。

部屋のつくりなど物理的な理由もありますが、例えば私は集中治療室で関わった患者さんが、その後どんな治療をしてどこへ帰っていくのか何も知りませんでした。

そこで、「患者さんが入院してから、住み慣れた地域に戻る一連」を学ぶべく、脳外科をメインとする外科病棟へ転職。

特に脳疾患は入院前と比較してADL(日常生活動作)が変化しやすく、また治療期間が長引く傾向にあります。退院の難しさや、希望を叶えるための支援の在り方について学びました。

学びの統括と働く意味を知った場所

20代後半になり、私は当時付き合っていた彼(今の夫)と居住地を共にすべく千葉県へ引っ越しを決意し、再就職したのが、新規に開院する循環器クリニックです。

厚かましく『クリニックの立ち上げに携わった一人』として言わせていただくと、ここは私が追い求めていた刺激的な場所であり、働くことは有意義だと知った場所でした。

ただ、一難去ってまた一難とはまさにこのこと。とにかく次から次へと課題が出てくる。心身ともに辛い時期もあり、人生で初めて休職するという選択をしました(このとき、改めて正社員の有難さと強さを実感!)。

それでも、今までの看護師人生で学んだすべてをこの病院で発揮し、最後は「楽しかった」の一言以外はあり得ないなと思えたくらい、とにかく楽しかったです。

看護師としての悩みー解決したいことー

看護師2年目、そのあたりで新型コロナウイルスが大流行しました。世の中が混沌とし冷静さを欠く中で、ふと客観的に医療制度や患者をみると、至る所に矛盾が生じているのでは?と感じるように。

この薄い霧のような靄(もや)はいくつかの課題の複合体で、だんだんとその一つをクリアにしたいという気持ちが湧いてきました。

それは、「最期の生き方を自分で決められない患者さんが多い」というものです。

①終末期に対する認識の欠如と準備不足

健康な時に、毎日毎日自分の死について考えることはしなくて良いと思いますが、各々がある時期に達すると、「死ぬ前の準備について考える必要がある」と思います。(一つ断らせていただくと、これは全く宗教的な話しではありません。)

遅れれば遅れるほど時間や体力は無くなり、どうにもならないところまで来てしまいます。看護師として患者さんやご家族と向き合い、何度もこの問題に直面してきましたが、とても孤独で寂しいです。

死ぬ前の準備と聞くと、マイナスに感じる方もいるかもしれません。でも、「自分らしく最期まで生き抜く」という意味では、必要な準備だと感じます。

良き死は、逝く者からの最後の贈りものとなる

この言葉は、関本剛先生という緩和ケア医の著書「がんになった緩和ケア医が語る「残り2年」の生き方、考え方」という本で出会いました(先生は2022年4月にがんでご逝去されました)。

看護師として患者さんの、特に最期に関わる時、この言葉を思い出しできる限り良い贈りものとなるよう努めています。

私も父の代わりに育ててくれた祖父の介護に微力ながら携わり、そして祖父の介護と最期を通して得た贈り物を家族一人一人が受け取っていると感じます。

大切にしたい考え方が多くあります

②経済基盤が健全ではない

続いての問題は「切っても切れないお金の問題」です。

詰まるところ、ここがクリアできないとどうしようもない、です。

情報や知識不足、対人関係などで自分らしさが発揮できない場面もありますが、経済的な問題に関して言えば、最も解決する事を諦めやすく変化しにくい問題です。

経済的理由により選択肢が狭められたり、将来の見通しが立たない、また常に不安を抱いて生活しなければならないなど、自分らしさを阻害する要因はたくさんです。

患者さんとご家族のために私ができること

①終末期の準備や②健全な経済基盤について、今後は病院の中からではなく外からのアプローチに取り組んでいきます。

各方面と協力しながら、医療課題の解決に挑みます。まだ手探り状態ですが、今後もどうぞよろしくお願いします。

最近の、最高な思い出